2011/12/26

ショコラのタルトと赤ワインのマリアージュ/ジャン=ポール・エヴァン



ジャン=ポール・エヴァンから素敵なニュースが入ってきました。

ショコラのタルトレットと赤ワインのマリアージュ。
テーマは「テロワール」です。
テロワールはもともとワイン用語ですが
最近ではショコラ、カカオにおいてもこの「テロワール」という言葉を良く使います。
単に”土”といった意味合いではなく
気候や土壌、地域性なども含めた言葉として捉えられています。


産地別カカオのガナッシュが味わえるミニタルトレットは
見た目はシンプルながらも、いや、逆にシンプルだからこそ、
チョコレートの質の良さや口どけのなめらかさが楽しめる。。。

そんな期待感が写真からも伝わってくるよう。


合わせるワインはビオディナミ(自然派ワイン)。
Grand Collinの大岡さんが北ローヌ地方で造っているビオディナミです。

産地別カカオと、自然と調和して造られたワインの組み合わせ。

どんなテロワールを感じることができるのか楽しみです。

このマリアージュセットは
バレンタイン前に開催されるショコラの祭典、
「サロン・デュ・ショコラ(新宿伊勢丹)」にて楽しむことができるとのこと。
私もぜひ会場で食べてみたい(&飲んでみたい)と思います!

2011/12/20

早くもバレンタインのショコラ/ドゥバイヨル

バレンタインまであと2ヶ月ほどあるけど
早くも、どんな商品が各ショコラティエから並ぶのか気になる時期。
気持ちはクリスマスを飛び越えて、
バレンタインに向かっている今日この頃です。


エレガントなデザインのパッケージが印象的なのは
1983年創業のベルギーのパティスリー、『ドゥバイヨル』。





2012年バレンタイン限定のショコラは
“ABONDANT~アボンダン~”(フランス語で「豊穣」を意味する)
と名付けられたシリーズで、
中に入っている限定ショコラは
ダーク ガナッシュ、ミルクガナッシュ、
ミルクプラリネ、ダークプラリネの4種。

描かれたデザインもきれい。
箱を開けてから口に入れるまで、目でも楽しめる一品
という印象を受けました。

バレンタイン限定パッケージは「愛の園」をデザインしているそうで
ハートをモチーフにした木々が描かれています。

何だか、男性にあげるというよりは
逆に女性が贈り物に欲しいくらい?


そしてもうひとつの「ピュール サヴール」コレクションも
“パッケージ買い”してしまいそうなデザイン性。


紋章や武器などヨーロッパの伝統的なモチーフを
モダンにアレンジしたデザイン。

やっぱりこれも自分用に欲しくなってしまいそうなイメージ・・・!
そして、箱を取っておいて何かに使うだろうなあ、きっと。

でも、プレゼントするなら、“オトナの男性”にあげたいなって思います。
それも、ヨーロッパ的な、ちょっとエレガントなものが好きな人とか。


アボンダンは4個入り1680円~、
ピュールサヴールはパヴェ4個入りが630円からあるとのこと。

これ以外にも、『ドゥバイヨル』には
ついつい目を留めてしまう宝石箱のような
素敵なショコラボックスがいろいろあります。
バレンタインシーズンには要チェックです。

2011/12/08

ローカーボスイーツ

11月は出張続きでなかなか更新できず、
しばらく間が空いてしまいました!

さて、このところずーっと取り組んでいたのは
ローカーボ(糖質を抑えた)スイーツ、です。


血糖値の上昇に影響せず、
糖尿病の方々でも安心して食べられるような甘いもの。

それも、おうちで簡単に作れるスイーツレシピがあれば
毎日の食生活に楽しみがプラスされるのではないかと思い
現在、試行錯誤中なのです。


先日は、周囲でローカーボに興味を持っている方々と
こじんまりとした試食&ブレスト会を実施。





いわゆる「砂糖」は使えないので
ほかの甘味料を工夫して使用。
また、小麦粉も使っていません。

まだまだ研究中だから改善の余地があるけど
自分で予想していたより
参加者の方々からは好評で、
ますますレシピ研究を進める意欲がわきました。


とはいえ
仕事柄、普段は一般的な材料で作られるケーキやショコラを開発したり
ブログ等でも紹介しているので、
それは「ローカーボスイーツ」と相反するのではないかと
しばらく葛藤し悩みました。


悩んだ後の結論は、一般のお菓子もローカーボスイーツも
人を笑顔にするものであることには変わりがない。
お菓子に携わる仕事をしているからこそ
糖尿病の方でも食べられるスイーツを開発し
甘いものを食べたい気持ちに応えたいと考えています。

引き続きレシピ研究です!

2011/10/25

ラ・パティスリー・デ・レーヴ/パリ

パリに行くと、100年、200年と続くお菓子屋さんが
普通に人々の生活の中に溶け込んでいて
トレンドがどうとか探ること自体が間違いなのでは?と
思わず感じてしまうことがあります。

歴史や伝統を感じる街ですが、
そういった中でも、遊びゴコロやデザインの面白さなど
ワクワクするクリエイションを探すのは
とても楽しい時間です。

そのひとつとして大好きなお店は
「ラ・パティスリー・デ・レーヴ」
La Pâtisseri des Reves

2009年秋にオープンしているのでもう2年ですが、
次は何を作って驚かせてくれるんだろう?と
ついつい期待してしまうお店。


クリエイションはユニークなのに
入り口左上のロゴ、壁と同じ色というシックな仕上げ。

こういう抑えがきいていているところも、さすがです。



他にはない、斬新なディスプレイ。




窓際には、焼き菓子が並んでいます。



エクレールやパリブレスト、サントノーレといった古典菓子も
天才の手にかかるとこういうことになるのか、と。

大胆な発想と意外な進化は
洋菓子を仕事にしている者としてはとても勉強になります。


La Pâtisserie des Réves

93, rue du Bac 75007 Paris



2011/10/11

ジャン=ポール・エヴァンのクリスマスケーキ③

エヴァンさんの今年の新作クリスマスケーキ3品目です。

 (1品目、2品目は以前の記事をご覧ください!)
       

「Grand Cru」

ビュッシュ「グラン クリュ シャトーJPH」


ボックスの中に入ったビュッシュドノエルは
興味引かれる一品。

キュリオズィテ(好奇心)に駆られて繰り出したカカオ農園で見つけた
グランクリュ。大切なワインを木箱に入れるように
ボックスに入れたというストーリーには
エヴァンさんのロマンを感じます。



ナイフを入れると、中にはいくつにも重ねられた層が。

プラリネのクルスティヤン、カカオのビスキュイ、そして
ショコラノワールのムースにオレンジとジンジャーのピューレ
という様々な素材と食感が見事に調和しています。


先に紹介したトナカイの「Rudy」が濃厚な印象なのに対し、
こちらは、オレンジやジンジャーの風味もあって
軽さとみずみずしさを感じました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3種類ご紹介した今年のビュッシュ。


共通して感じたのは、「味わい」と「食感」それぞれのコントラストが
非常に魅力的という印象。

フルーツの爽やかさやみずみずしさ、
アーモンド生地の軽さと香りの良さなど
どれもがショコラの濃厚な味わいとバランスしていて
食べ飽きない感じです。

2011/10/07

ジャン=ポール・エヴァンのクリスマスケーキ②

前回に引き続き、エヴァンさんの新作をレポート。


先日の試食会で私が一目惚れした「Rudy」!

 
「Rudy」

ビュッシュ「リュディ」


サンタクロースのトナカイ、リュディが
好奇心いっぱいの目で、丸い鼻先をこちらに向けています。

この子にナイフを入れるなんてできない・・・!
というくらいのかわいさ。

 
昔、クリスマスの絵本で見た「真っ赤なお鼻のトナカイさん」は
きっと誰しも心のどこかにある楽しい思い出。
好奇心(キュリオズィテ)旺盛なこのトナカイが
そんな子供心を惹き付けます。

でもご安心あれ。
味は決して「子供」ではなく、実は今年のビュッシュの中では
一番ビターな印象。


ショコラのビスキュイとショコラムースとショコラづくし。

味わいはとても濃厚なのに
口の中ですっと溶けて、カカオの香りだけがずーっと残る。
そんな印象を受けました。
ビターな味わいと、カカオの香り高さが
心地よく余韻として続きます。

ショコラが大好きな方が満足できる味だと
私は思います。

あ、そしてこのRudyのかわいさが好きな方にも!


2011/10/05

ジャン=ポール・エヴァンのクリスマスケーキ①

新しい世界の発見。
新しい味の発見。
その原動力は「好奇心」というジャン=ポール・エヴァンさん。

発売開始された今年のクリスマスケーキを
先日試食してきたので、少々ご紹介します。

今年のテーマはCuriosité<キュリオズィテ(=好奇心)>。
知りたいという欲求を意味するラテン語curiositasに由来し、
類まれな、変わった、新しい感覚を探し求める嗜好をあらわします。
クリスマスシーズンに登場する新作の数々は、
そのキュリオズィテをモチーフにクリエイトされています。





●BûcheDrapée
ビュッシュ「ミステリユーズ」

ドレープに触れたい衝動に駆られる
質感が美しいビュッシュドノエル。
何の飾りもなく、ここまでシンプルに美しさを表現できるのは
エヴァンさんの素晴らしさだと衝撃を受けた一品。



しかしながら、そのヴェールの下には
新鮮な味わいと驚きが詰まっています。

香り豊なノワゼットのダックワーズ生地と抹茶風味のビスキュイ、
ミルクチョコレートのムースにフランボワーズのクーリと
グリオットのコンフィという組み合わせ。

フルーツの甘酸っぱさと、ナッツの豊かな香り、
そして何よりもその「食感」がすごい印象的!
チョコレートムースのなめらかさの中に、
みずみずしさと香ばしさが見事にバランスしています。

大人のビュッシュドノエルは、
ミステリアスな外観に惹かれた
好奇心ある方にオススメだと思います。


2011/09/23

フィナンシェ



ようやく夏の暑さが過ぎて、ほっこりとしたお菓子が楽しめる時期に。

何かと慌しく、そして賑やかな気分の夏とは違い
秋になると何故かきちんと淹れた紅茶と
しっかりと焼きこんだお菓子が食べたくなるから不思議です。

ちゃんと季節は移っているんだなあ。
食を通して実感する今日この頃。


買って食べるのも、自分で作るのも好きなお菓子のひとつが
このフィナンシェ。
本当にシンプルだけど、材料がシンプルだからこそ
こだわるところがいろいろあって面白い。


金塊の形をしたフィナンシェは銀行家という意味。

以前行った、N.Yのウォール街にあるパティスリー「FINANCIER」では
コーヒーを注文すると小さなフィナンシェが添えられてきた。




 
金塊型ではないフィナンシェもだいぶ増えたけど
形を変えたり、トッピングを変えたらまだまだ進化しそう。

古いのに、気になるお菓子です。

2011/09/18

コーヒーケーキ@Los Angeles


「コーヒーケーキ」は、コーヒー味のケーキということではなく
“コーヒーに合う”ケーキ。

もう何年も前から、アメリカの「コーヒーケーキ」という存在が好きで
見つけると必ずチェックしてしまう。

マフィンやシナモンロールなどお馴染みのスイーツ類だけど
確かにコーヒーに良く合う!
単品ではかなり甘いと感じるケーキが、
コーヒーと一緒になるとちょうど良く、おいしくなる。



先日、L.Aのカフェでコーヒーケーキを買った時の箱。

こんな、何てことないシンプルな箱に入れてくれるのもいい感じ。

不思議な形のお菓子


L.Aの「Bristol Farms」(スーパーマーケット)で発見した
「Apple Crispie」というお菓子。

写真だと大きさの感じがわかりづらいけど
20cmくらいある不思議な形のお菓子。。。
ショーケースの中で目立っていて、思わず衝動買い。

「Apple Crispie」という名のとおり、
りんごを使ったクリスピーな食感で
バリっと香ばしい皮の中に甘いりんごのフィリングが入った
アップルパイのようなお菓子でした。



しっかりと甘いのでたくさんは食べられなかった。けど
なんとなく懐かしい感じの味。



2011/09/17

ブログを引っ越しました

ずっと使っていたアメブロから、
迷いながらも新しいページに引っ越してきました。


スイーツやショコラの写真が少しでもおいしそうに見えるといいな。

そんなふうに思って、なるべくシンプルなページにしました。

これからもよろしくお願いいたします。

平田 早苗